デジタルアートで絵の背景を簡単に描く!単色やグラデーションの基本
デジタルアートを始められた皆さん、こんにちは。絵を描くことに慣れてきたら、次に気になるのが「背景」ではないでしょうか。背景は絵全体の印象を大きく左右する大切な要素ですが、どのように描けば良いのか分からず、つい後回しにしてしまうこともあるかもしれません。
この記事では、デジタルアート初心者の方が手軽に挑戦できる、簡単な背景の描き方をご紹介します。複雑な風景などを描かなくても、絵が見違えるほど魅力的になる方法があります。難しそうと感じている方も、ぜひ参考にしてみてください。
なぜ背景が大切なのでしょうか
絵における背景は、主役となるキャラクターや物体を引き立てる役割を持っています。背景があることで、絵に奥行きが生まれたり、描かれている状況や雰囲気が伝わりやすくなったりします。
しかし、最初から凝った背景を描く必要はありません。まずは、単色で塗りつぶしたり、簡単な色の変化をつけたりするだけでも十分です。背景があるだけで、キャラクターだけがポツンと置かれている状態よりも、ずっと完成度が高く見えるようになります。
デジタルアートで単色背景を描く方法
最も手軽な背景の描き方は、画面全体を一つの色で塗りつぶす方法です。デジタルアートソフトを使えば、あっという間にできます。
1. 背景用のレイヤーを用意する
キャラクターなどを描いたレイヤーとは別に、新しいレイヤーを作成します。このレイヤーは、描いた絵の「下」になるように配置してください。透明なシートを重ねるイメージで、背景はこの一番下のシートに描く、と考えると分かりやすいかもしれません。こうすることで、後から背景だけ色を変えたり修正したりするのが簡単になります。
2. 色を選ぶ
背景にしたい色を選びます。カラーパレットやカラーピッカーといったツールを使って、好きな色を選んでください。キャラクターの色と合わせたり、絵のテーマに沿った色を選んだりすると、絵全体のまとまりが出やすくなります。明るい色で楽しい雰囲気にしたり、暗い色で落ち着いた雰囲気にしたり、色一つで絵の印象は大きく変わります。
3. 塗りつぶしツールを使う
デジタルアートソフトには、「塗りつぶしツール」(またはバケツツールと呼ばれることもあります)という便利な機能があります。このツールを選択し、背景用のレイヤーが選ばれていることを確認した上で、キャンバスをクリックしてみてください。選んだ色が画面全体に素早く塗られます。
これで、シンプルな単色背景が完成です。
デジタルアートでグラデーション背景を描く方法
次に、単色よりも少し変化をつけたい場合に使える「グラデーション」を使った背景の描き方です。空の色のように、色がだんだんと変化していく表現ができます。
1. 背景用のレイヤーを用意する
単色背景と同様に、背景用の新しいレイヤーを作成し、絵の一番下に配置します。
2. グラデーションツールを選ぶ
ソフトのツールバーの中から、「グラデーションツール」を探して選択します。このツールを選ぶと、グラデーションの種類(直線的なもの、円形のものなど)や色の設定ができるようになります。
3. グラデーションの色を設定する
グラデーションは、始まりの色と終わりの色(さらに中間色)を設定することで作られます。ツールの設定画面で、背景に使いたい二つ以上の色を選びます。たとえば、青から水色へのグラデーションなら、始まりの色に青、終わりの色に水色を設定します。
4. グラデーションを描く
グラデーションツールを選んだ状態で、背景を描きたいレイヤーの上でマウスやペンをドラッグします。ドラッグを開始した地点がグラデーションの始まり、離した地点が終わりになります。この始点と終点の位置や距離によって、グラデーションの方向や色の変化の度合いが変わります。
例えば、空を描くように上から下へドラッグすれば、空の色が描けます。太陽の光のような表現をしたいなら、画面の中心から外側へ向かってドラッグする円形のグラデーションも試せます。
グラデーションは、単色背景よりも表情豊かな背景を作ることができます。使う色の組み合わせや、ドラッグする方向・距離を変えることで、様々な雰囲気の背景が作れますので、色々試してみてください。
まずは簡単な背景から挑戦してみましょう
背景を描くことは、絵をより魅力的にするための次のステップです。最初は難しく考えず、単色やグラデーションといったシンプルな方法から始めてみましょう。背景があることで、絵に深みが増し、見栄えがぐっと良くなります。
この記事でご紹介した方法で、ぜひあなたの絵に素敵な背景を加えてみてください。背景を描くことに慣れてきたら、空や簡単な模様など、少しずつ難しい背景にも挑戦してみるのも良いかもしれません。