デジタルアートで描いた色をもう一度使うには?スポイトツールの簡単な使い方
デジタルアートで絵を描いていると、「さっき塗ったあの色、もう一度使いたいな」と思うことがあるかもしれません。特に、自分で色を調整して作った微妙な色は、カラーパレットから同じものを見つけ出すのが大変ですよね。
そんな時にとても便利なツールがあります。それが「スポイトツール」です。このツールを使えば、一度使った色を正確に簡単に取り出して、再び絵を描くことに使えます。
この記事では、デジタルアート初心者の方がスポイトツールを迷わず使えるように、基本的な使い方を分かりやすくご説明します。
スポイトツールとは何ですか?
スポイトツールは、デジタルアートソフトの画面上の好きな場所の色を「吸い取って」、今から絵を描く色として使えるようにするツールです。
例えるなら、アナログで絵を描く時に、絵の具のパレットにある特定の色を筆の先に取るようなイメージです。このツールを使えば、自分で作った複雑な色や、気に入った色を画面上のどこからでも正確に選び出すことができます。
スポイトツールの基本的な使い方
スポイトツールの使い方はとてもシンプルです。多くの場合、以下のステップで希望の色を取得できます。
-
スポイトツールを選ぶ まず、お使いのデジタルアートソフトのツールバーやツールパレットを探してみてください。ソフトによってアイコンの形は少し異なりますが、一般的にはスポイトや目薬のような形をしています。そのアイコンをクリックして、スポイトツールを選びます。
-
色を取得したい場所をクリックする ツールを選んだら、画面上で色を取得したい場所(例えば、自分が以前描いた絵のその色を使いたい部分)にマウスカーソルやペンタブレットのペン先を移動させます。そして、そのままクリックします。
-
色が反映されるのを確認する クリックした瞬間に、その場所の色が、ソフトの「描画色」(これから絵を描くときに使われる色)として設定されます。ソフトの画面のどこかに、現在選ばれている色を示す部分(カラーピッカーやカラーパレットなど)があるはずですので、そこが変わったことを確認してみてください。
-
描画ツールを選び直して絵を描く スポイトツールでの色の取得が終わったら、次に使いたい描画ツール(例えば、ブラシツールやペンツールなど)を選び直してください。これで、先ほどスポイトツールで取得した色を使って、絵を描くことができるようになります。
ツールを切り替えずに色を拾う便利な方法(一時的なスポイト機能)
多くのデジタルアートソフトには、もっと手軽に色を拾える便利な機能があります。それは、ブラシツールなど別のツールを使っている最中でも、特定のキー(多くの場合、キーボードの Altキー または Optionキー)を押し続けている間だけ、一時的にカーソルがスポイトツールに変わるという機能です。
この機能を使えば、ツールの切り替えアイコンをクリックする手間なく、絵を描きながらスムーズに色を拾い、すぐにまた絵を描き始めることができます。作業効率が格段に上がるので、ぜひ覚えておくと良いでしょう。使用するソフトによってキーが異なる場合がありますので、確認してみてください。
スポイトツールを使うことのメリット
スポイトツールを活用すると、以下のようなメリットがあります。
- 正確な色を再現できる: 一度使った色や、写真などの参考資料の色を、見た目そのままに正確に取得して使えます。
- 作業効率が上がる: 同じ色をカラーパレットから探し直したり、再度色を調整したりする手間が省けるため、絵を描くペースが上がります。
- 絵全体の色の統一感を保ちやすい: 画面上にある既存の色を簡単に使えるため、絵の中の色合いにばらつきが出にくく、全体の統一感を保つのに役立ちます。
まとめ
スポイトツールは、デジタルアートで絵を描く上で非常に基本的でありながら、とても役立つツールです。一度描いた色を簡単に再利用できるため、スムーズに効率良く制作を進めることができます。
使い方は今回ご紹介したようにとてもシンプルですので、「難しそう」と感じる必要はありません。ぜひ、あなたのデジタルアート制作にスポイトツールを活用してみてください。色を自由に使いこなすことで、あなたの表現の幅はきっと広がります。