デジタルアート初心者のQ&A

デジタルアートで左右対称の絵を描こう!「対称定規」機能の簡単な使い方

Tags: デジタルアート, 描き方, 対称定規, 初心者, イラスト

これからデジタルアートを始めたいと考えている方の中には、「人物の顔や動物、模様などを左右対称に描くのが難しそう」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。手描きで左右のバランスを取るのは、慣れるまで時間がかかることがあります。

しかし、デジタルアートソフトには、このような悩みを解決してくれる便利な機能が搭載されている場合があります。それが「対称定規」と呼ばれる機能です。この機能を使えば、初心者の方でも比較的簡単に、きれいな左右対称の絵を描くことができるようになります。

今回は、この対称定規機能について、それがどのようなものか、そして基本的な使い方をご紹介します。

対称定規機能とはどのようなものですか?

対称定規は、その名の通り、絵を「対称」に描くためのデジタルツールです。具体的には、画面の中央など、自分で設定した軸(線)を基準にして、その線の片側に描いた線や色が、反対側にも同時に、まるで鏡に映したかのように描かれる機能です。

ソフトによっては、左右対称だけでなく、中心から放射状に複数方向に同じものが描かれる「放射状定規」や、ブロックのように繰り返し描かれる「定規」など、様々な種類が用意されていることがあります。しかし、最も基本的なものが左右対称の定規です。

この機能を使うことで、手作業で左右のバランスを調整する手間を大幅に省くことができ、効率的に絵を描き進めることが可能になります。特に、左右対称が重要なモチーフ(人物や動物の顔、車、建物、幾何学模様など)を描く際に役立ちます。

対称定規機能の基本的な使い方

対称定規機能の具体的な設定方法や操作は、使用するデジタルアートソフトによって少しずつ異なります。しかし、基本的な考え方と手順は共通しています。ここでは一般的な使い方をご紹介します。

  1. 定規ツールの選択: 使用しているソフトのツールバーやメニューの中から、「定規ツール」や「特殊定規」といった項目を探し、その中にある「対称定規」を選択します。アイコンは定規の形や、左右対称をイメージさせるようなマーク(例えば、線に対して点が対称に配置されているマーク)になっていることが多いです。

  2. 対称軸の設定: 対称定規を選択したら、画面上で対称の中心となる「軸」を設定します。

    • マウスやペンでドラッグして、軸となる線の位置や角度を決めます。
    • 多くの場合は、キャンバスの中央に垂直な軸を設定することが多いですが、横向きの絵であれば水平にしたり、斜めに設定したりすることも可能です。
    • 設定する際に、「分割数」のような項目がある場合は、「2」を選択すると左右対称になります。もし「4」や「8」などを選べる場合は、放射状に分割される定規になることが多いです。今回は左右対称なので「2」を選びます。
  3. 対称軸の表示確認: 対称軸を設定すると、画面上にその線が表示されるはずです。この線が、これから描く絵の基準となります。設定によっては、線だけでなく、定規の有効範囲を示すようなガイドが表示されることもあります。

  4. 絵を描き始める: 対称軸が設定された状態で、ブラシツールなどに切り替えて絵を描き始めます。設定した軸の片側に描くと、自動的にもう片側にも同じ線や色が反映されることを確認してください。

    • 描画ツール(ブラシ、ペン、消しゴムなど)によっては、定規の効果が適用されるものとされないものがあります。基本的には描画系のツールで効果が発揮されます。
  5. 描画終了と定規の解除: 左右対称で描きたい部分を描き終えたら、対称定規の設定を解除します。

    • 定規ツールの設定画面に戻って定規を非表示にする、または「定規を解除」「定規を削除」といった操作を行います。
    • 定規を解除しないまま描画を続けると、意図しない対称描画がされてしまうことがありますので注意が必要です。

対称定規を使うことのメリット

対称定規機能は、初心者の方にとって特に以下のようなメリットがあります。

対称定規を使う際の注意点や補足

まとめ

デジタルアートソフトの対称定規機能は、特にこれからデジタルアートを始める方にとって、左右対称の絵を効率的かつきれいに描くための強力な味方になります。人物の顔やキャラクター、模様など、描いてみたいモチーフがある方は、ぜひこの機能を活用してみてください。

最初から完璧を目指す必要はありません。まずは対称定規を使って、描きたいものを形にしてみることから始めてみましょう。デジタルアートならではの便利な機能を楽しみながら、あなたの作品制作を進めていただければ幸いです。